賃金引き上げに向けた支援制度のご案内

物価上昇や人材確保の観点から、賃金引き上げに取り組む事業者が増えています。こうした賃上げを後押しするため、現在、国や神奈川県では複数の支援制度が用意されており、神奈川県では県内の中小企業・小規模事業者を対象とした支援金の交付も始まっています。

今回は、現在利用可能な賃金引き上げに関する主な支援制度を3つご紹介いたします。

 

■神奈川県「賃金アップ支援金」

神奈川県では、事業者が従業員の賃金を引き上げた場合に支給される「賃金アップ支援金」を実施しています。この支援金は、他の助成金・補助金を受給していても支給対象となる点が大きな特徴です。

対象となるのは、神奈川県内に事業所を有する中小企業・小規模事業者で、従業員については、引上げ前の1時間当たりの賃金が1,500円未満であり、雇用保険被保険者またはこれに準ずる者が該当します。

賃金の引き上げは、令和8年4月1日から9月30日までの間に、一定額以上の賃金引き上げを実施することが必要ですが、幅広い事業者が利用できる制度となっています。

 

■「キャリアアップ助成金」(賃金規定等改定コース)

国のキャリアアップ助成金は、非正規雇用労働者の基本給について、賃金規定等を3%以上増額改定し、その規定を適用した場合に助成される制度です。中小企業・大企業いずれも利用可能ですが、賃金規定等の増額改定に関する「キャリアアップ計画」の作成が必要となります。

神奈川県の賃金アップ支援金との併給が可能であり、賃上げを進める事業者にとって活用しやすい制度です。

 

■「業務改善助成金」

業務改善助成金は、事業場内の最低賃金を引き上げ、設備投資等を行った中小企業等に対し、その費用の一部を助成する制度です。助成額は、賃金の引き上げ額や対象労働者数などによって決定されます。賃上げと設備投資等を含む、生産性向上に資する計画の作成が必要です。

なお、業務改善助成金は神奈川県の賃金アップ支援金とは併給できません。(業務改善助成金の不交付要件として「同一の賃金引き上げや同一経費について、国または地方公共団体から助成等を受けている場合は対象外」と定められています。)

今回ご紹介した制度は、「従業員の賃金を引き上げたい」「人材確保や定着のために処遇改善を進めたい」「生産性向上のための設備投資を検討している」といった事業者の皆さまが対象となります。

今後賃金引き上げを検討している場合には、こうした制度をご活用されてはいかがでしょうか。